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アイトワ循環図

本当の豊かさと七変人 12/09/02

 妻と外出した金曜日の午前中を除いて、一歩も庭から出ておらず、まったくお金には手を触れずに済んだ1週間でした。その上に、楽しい来客、アイトワ塾、初稿ゲラの校正依頼、そして富美男さんの来訪と続いただけでなく、幾度かの適度な雨にも恵まれたのです。とはいえ、たいがいのコトは歓迎したい私ですが、辛い話もありました。

 アイトワ塾では今、本当の豊かさがテーマです。来客とは、秋の工事に加勢してくれる学生の代表に始まり、大学時代の同窓生、未来エキスポに関わっている学生などでした。秋の工事とは短時間集中型大雨対策のことです。同窓生は、卒業50周年記念同窓会の相談でした。未来エキスポとは、未来を危惧する学生が12月2(京都議定書の期限)日に立ち上げる運動です。来月末に、その一環の「収穫祭」があり、参加する予定です。

 大学時代の同窓生は26人で、内4人が女性、その内の2人の来訪でした。この1人は、アイトワを立ち上げるために、5年余にわたって建物のあり様を一緒に構想した建築家です。この春に事務所を閉めた、とのこと。あとの1人は、大学教育に生涯を捧げましたが、この春に一切手を引いた、とか。2人はデンマーク旅行を楽しんできたそうで、同国の近況を喜々と話してくれました。アイトワを思い出させた住処があったそうです。

 初稿ゲラの校正は、『よく分かる環境教育』という知友の1書に採り上げられる短文です。幼少期の私は「七変人」と呼ばれた近隣の大人に多大な影響を受けましたが、その説明不足と、私の「豊かさ感」に関して加筆を求められました。豊かさや幸せについては、「より高価なモノを持つとか競争に勝つなど相対的な豊かさや幸せもあれば、水や空気がきれいとか生物多様性に富むなど未来世代とも共感できる絶対的なそれらもある」との注釈を着けておいたのですが、校閲者から説明不足だと指摘されました。

 庭仕事は、主に冬野菜対策に時間を割きました。夏野菜の畝を3本も冬野菜用に仕立て直し、その1本には先週義妹がくれた混合野菜の苗を植え付けました。苗の準備は、まず5種の冬野菜の種(ハクサイ、ナバナ、水菜、壬生菜、そして小松菜)をポットにばらまきました。その上に、義妹は今週も平鉢にばらまいたハクサイの苗をくれました。そこで、隔世の感に浸りながら、その日のうちに1本ずつポットに植え替えています。

 その他の庭仕事は、夏野菜の畝間の手入れ、第2次ナスビの切り返し、カフェテラスのフジの剪定、鉢植え植物の追肥、アイビーの剪定、蕾を着けた野草の除草、そして自然生えのカボチャの矯正などでした。夏野菜の畝間の手入れとは、徒長した野菜の剪定や除草のことで、妻が収穫時に通りやすくするための作業ですが、大仕事でした。仕立て直した畝では、相当量のタケの支柱を解体しており、5箇所に分別して収納する方式でしまい込みました。どうやらこの収納方法で死ぬまで通せそうだ、と思っています。

 辛い話とは、今月8日に見舞ったバプテスト病院に転院した友人の近況です。かなり衰弱が進んだようで、なんとか案内したい人がありながら、かなえられそうにありません

 富美男さんには、2度にわたって訪ねてもらえました。金曜日の午後に来てもらえる予定でしたが、随分遅れました。午前中の外出から帰宅後、うとうと眠ってしまったというのです。無理せずに帰ってもらい、翌土曜日のお稽古のあとで手伝ってもらいました。富美男さんはときどきアイトワで、富美男さん流の生花を教えています。

 ツクツクボーシが木曜日から鳴き、綿の花が金曜日から咲き始めました。
 

義妹が、鉢にばらまきしたハクサイの苗を木曜日にくれましたので、1本ずつばらしてポットに植え替えました。また、義妹がハクサイの苗をくれるとは思わず、月曜日に、5種の種をポットにばらまきしましたが、その一種にハクサイをくわえていました。隔世の感です。

壁面緑化のアイビーの剪定は、先が思いやられます。ちょっと目を離すと壁によじ登ります。しかも、しっかりと壁に食いついて簡単にははがせません。しかし、コンクリートのむき出しは、好ましくない。気候の変動に敏感で、夏は直ぐに60度にまで温まってしまいますし、冬はマイナス6度とかに凍ててしまいます。

自然生えのカボチャの矯正に手を焼いています。1本の自然生えのカボチャが、枝を何10本にも広げ、新しい果樹園の範囲を超える勢いで傍若無人に広がり、西は新しい薪小屋まで、東はケンの旧宅まではびこっています。なにせ、長年にわたって堆肥の山を作ってきた竹やぶを拓いたわけですから、土が肥えているのでしょう。どこまで広がるのか楽しみですが、果樹の苗木に登ったりしますから、解くのが大変です。


赤土の層までスコップで掘り返した

左写真の円内
久しぶりで、母の苦労を忍びました。木曜日に仕立て直した畝で、赤土の層までスコップで掘り返したのです。おかげでハッスルし、太くて長い畝にタップリと腐葉土も鋤き込みました。それにしても、このような土で、よくぞ一家を支えたものだと思いました。一面がこの赤土でした。でも、サツマイモはこの赤土の方がはるかに立派な芋が育っていました。蒸したサツマイモだけの食事がありました。

腐葉土

素晴らしい昼寝が出来ました。木曜日のことです。目覚めると、この2つの光景が目に飛び込んできました。毎日のように庭仕事をしましたが、最も張り切ったのは木曜日。午前中に大汗をかき、夕刻にもひと汗かきました。その間に、昼食のあと広縁で昼寝。こうしたかいがあって、週初めの朝、65kgを超えていた体重を、週末の朝には63kg台に落としています。

今週の美味は、初めて口にした変わった野菜の料理とこの酢の物でした。やっと、ハナオクラがまとまって採れ始めたのです。まず、大量のモロヘイヤを生かしたお惣菜で、継いで6つも採れた金曜日にこの酢の物でした。やがて、ハナオクラだけの、あの滑りを楽しめる酢の物が楽しめそうです。

だから自然は面白い、と思いました。大切にしていた真っ白のムクゲが枯れてしまい、悲しんでいたら、素晴らしい子どもを残していました。真っ白ではなく、中央部に赤がさしていますが、中央部に八重の小さな花びらがある変種です。もう1本は、淡いピンクで、中央が赤の花です。