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道具の定義とわが家の泉 13/06/02
この時期は日々庭の様子が大きく変わります。とりわけこの1週間は、変わりました。それは、畑がすっかり夏化粧になり、雨が草木を大変な勢いで育てただけでなく、温室の東面にあった「木苺の支柱」が取り除かれたからです。それは、太さ1cm強の鉄筋で作った代物で、高さ2m以上幅8m近くもあり、かつてはブラックベリーをのぼらせていました。それが不要の長物になっていたのです。他に、囲炉裏場も完成にむけて前進しましたし、大きな栗の根株も掘り出されました。また、夜叉竹は刈り取られ、杉の落ち枝も焚きつけとして拾われ袋に詰められました。
いずれも人手や馬力が必要な作業ですが、それは、週初めに助っ人として迎えた10人もの(佛教大学の)学生と彬さんのおかげです。栗の根株は重さが50kgほどありましたが、彬さんが1人で掘り出し、他の6つの作業は10人が手分けして取り掛かっています。その上に、彼らはこの日、とても嬉しい贈物・絵皿まで用意して訪ねてくれていたのです。これぞサプライズ、と叫んでもよいのではないでしょうか。ちなみに、木苺の支柱の移動他6つの作業の残る2つは、暑いさなかな焚火と彬さんが赤土の中から掘り出した栗の根株を洗い上げた作業です。
月曜日は東京に日帰り出張でした。リクチュール塾に追加3年の補助金がつき、その展開策の具体化に着手です。初回の講義録(活動報告書)を副読本に生かし、サムシングニューを盛り込みます。また、繊維のリサイクル活動に関わるNPOの理事に、との声をいただき、その総会にも参加です。こお留守中に、彬さんはもう1つの力仕事に取り組み、「カケヤ」を壊していました。
火曜日は素敵なお二人(1人は4月の四国旅行でお世話になった)を迎え、ピザを振舞うことになっていましたが、雨になってしまいました。なんとか小降りのうちに、ピザを焼き上げられましたし、庭巡りもしてもらえました。その上に彬さんが「今日は25回目の誕生日」などと言い出したものですから、とても印象深い一日になりました。この雨は、庭にとっては慈雨です。
雨は(大事な相談ごとで友人を迎えた)翌日まで続きました。ですから、庭仕事は温室で終始です。「まず植木鉢に水やりを」と思ったのですが、ジョウロが所定の位置にありません。次いで(挿し芽で増やした)ゼラニウムの苗を長鉢仕立てにしようと思ったのですが、シャベルが見当たりません。午後、雨は上がりましたが、温室で刃物研ぎをしていると彬さんが出てきました。犯人は彬さんでした。そこで、道具の定義をした上で道具に立ち向う心得を説いています。この日、前日の北海道の友人に続いて秋田の友人から恒例の山菜が届いています。
川上文子さん一行を迎えた木曜日も雨がちの1日でした。幸いなことに、送り迎えの時と庭を案内している間は傘なしで済ませられました。彬さんも自転車でバイト先に通えたようです。ご一行を見送ったあと、「まだ間に合う」とばかりに庭に飛び出し、慈雨が続いたのを幸いに、(底に落ち葉や泥が溜まっていた)泉の掃除に取りかかっています。
昼間に30度を記録した金曜日は、草刈りから手を付けています。喫茶店へのアプローチが草だらけになっていました。そのあと、学生が見落とした夜叉竹を探して刈り取り、次回の教材にしたり、カケヤの修繕に手を付けたり、今は亡きケンの小屋の周辺、つまりキウイ棚の一帯の草刈りをしたりしています。妻は夕刻からイノシシスロープの除草に取り組んでいました。
好天の週末は、妻と彬さんの3人連れで行動する時間が多い1日でした。アザミ談義から始まり、ホームセンターに出かけたり、めいめいが得手とする庭仕事に取り組みながら日没を迎えたりしたわけです。ホームセンターではライラックの苗木を見つけ、よき蜜源であるに違いないと見てとって買い求め、根付かなかったニセアカシヤの跡に植え付けています。
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畑がすっかり夏化粧。シカクマメの苗がやっと移植でき、また彬さん流の支柱が1つ増え、いよいよ見通しが利かない畑になってきました。背が高く育つトマト、キュウリ、モロッコマメ、あるいはツルムラサキなどが成長期に入り、自然生えのケシが随所で咲き始めています。 |
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佛教大学の学生 |
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暑いさなかの焚き火 |
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囲炉裏場の完成に向けた作業 |
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暑いさなかの焚き火 |
10人もの(佛教大学の)学生は手分けして作業に当たりました。3人の女子大生が揃って最初に手を付けた仕事は、複数の人が息を合わさないとうまく行かない当日一番の力仕事でした。他に、囲炉裏場の完成に向けた作業は、最も複雑で緻密性が求められましたし、暑いさなかの焚き火は大変など、それぞれ異なる側面を有していました。焚火では、おそらく今季最後の焼き芋を味わってもらいました。 |
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当日一番の力仕事 |
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焼き芋を味わってもらいました |
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かれは幾つもの道具を壊しています |
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修繕する道を選びました |
カケヤを壊しました、と彬さんは顔を合わすなり申告しました。これまでに、かれは幾つもの道具を壊しています。壊したもの自体は、お金で済むわけですから大した問題ではありません。問題は、そこから何を学び取ってもらうかだ、と私は考えました。そこで、新しいのを買うのではなく、修繕する道を選びました。 |
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4つの長鉢仕立てをつくりました |
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第2次のシカクマメの苗が育ちつつあります |
ゼラニウムの挿し芽が全部つきましたから、4つの長鉢仕立てをつくりました。温室では他に、モロヘイヤとチマサンチェの苗をポット仕立てしています。そのうえに、ピーナッツ、第2次のインゲンマメ、あるいは第2次のシカクマメの苗が育ちつつあります。 |
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先
このお二人は、相思相愛のご主人を亡くされたあと、主婦の座から一転して会社の継承に取り組み、ともに見事に後進に引き継がれました。私たち夫婦は、このお二人の死生観にも惹きつけられており、話題は尽きることなく続きました。 |
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恒例の山菜 |
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恒例の山菜 |
北海道と秋田から届いた恒例の山菜とは、北海道のハマボウフウ(中央手前)と秋田の13種の山菜です。わが家の山菜はシーズンオフに入っていますし、畑の野菜は端境期ですからとても助かります。いつもハマボウフウは、新鮮なうちに幾軒かで分け合います。秋田の山菜は、彬さんのバイト先にお裾分けしました。当日は天ぷらにして味わいました。 |
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アザミ |
妻が朝食用野菜の収穫時に見かけたケシが見たくて庭に出ました。ほどなく彬さんが起き出して来ましたからピンクのアザミのあり場所も教え、2色の野生のアザミを摘んで戻ったところ、妻がまた庭に飛び出したのです。濃い紫の花も咲いていたわけです。週末は、ひとしきりアザミ談義に花を咲かせた朝食で始まったようなものです。 |
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