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アイトワ循環図

 意思表示、文明、そしてキャベツ 14/06/22

 とてもビッグな1日でした。先週末のことです。気になっていた庭仕事を朝のうちに済ませておいてよかった。予定通り、網田さんにお茶の稽古場に案内してもらいましたが、その後はすべて想定外。夜まで付き合ってもらえたのです。とりわけ最後の3時間は、多々叱られもしましたが、多くのことを学んだだけでなく、心の整理までつくというビッグな1日になりました。

 気になっていた庭仕事とは、門扉から眺めた景色の仕立て直しです。先週は、庭内の「道しるべ」を新装し、アプローチの植え込みを刈込み始めていながら、途中で終わっていました。それを仕上げたのです。その折の心境を、1時間後に異なる角度から噛みしめ直しました。それは、橋本宙八夫妻と枯山水の庭で合流したおかげです。この後はすべて予期せぬことでした。

 昼食はTOSCAに誘われ、そこで望ましき親の愛に触れたり、アイトワの土と再会したりしています。帰途、車の中で網田さんから「堀口さんを誘っている」と聴かされ、ならばスーパーシェフに「カレーの極意を学びたい」と私は考えています。堀口さんは、ご自宅近くの路上で待ち構えてくださっていた。そして、私たち(哲範夫妻を交えた)4人は究極の指導と助言を授けられたのです。この日は他にも予期せぬことがありました。「ハッピーの天命」を予感したことです。

 翌日はキツイ週初めになりました。それは5人の佛大生にとってキツかったのです。4つの力仕事を、それでなくとも寡黙になってモクモクと働く皆さんですが、役目を終えた時には皆さん口さえきけなくなっていました。最後に焼きイモの時間を入れておいてよかった。グッタリした身体を癒してもらえたようです。別れ際に握手をしながら握力を話題にできたのですから。

 終日庭で過ごした月曜日は「ジン」とくる1日でした。目覚めて一番に知ったことは、佛大の澤崎リーダーから前夜の内に、7月の予定日を問い合わせるメールが入っていたことです。朝食でもジンと来ました。この日から自宅で「ラテ」を味わい始めたのです。「さあ、やるゾ」と午前中は「横穴」に、夕刻は「一服場」と「灰作り」に手を着けています、その間に、水島さんを迎えており、庭仕事で用いるトイレの新設場所を決めました。その最中に、「こんなとこ住んで、なんか楽しいことあるやろか」との声が人力車に乗った2人連れの若い女性から聞こえてきました。

 火曜日はズシンとくる1日でした。心臓の定期検診を朝の内に済ませ、水島さんの軽トラで義妹の田舎家まで庭石をもらいに出かけたのです。2度目の訪問でしたが、心にもズシンと響きました。それは、このところ立て続けにもらったよく似た便り(過日訪れた池田町の2軒と、豊田市郊外に終の棲を設けた日根野さん)を思い出させました。帰宅後、カラスが畑を襲ったことを知り、即刻手を打った上で、最後の夏野菜(モロヘイヤとツルムラサキ)を育てる準備に入っています。

 曇天の水曜日は、セカセした1日でした。タマネギを干し上げ、吊るしました。堆肥の山をイノシシに荒らされたのを幸いに、仕立て直し、最後の夏野菜用の畝に鋤き込み、もらった桑原さんにもらったツルムラサキの苗を植え付け、刈込にも手を付け、看板も描き上げました。

 木曜日は好天なのに、4時過ぎまで屋内で過ごし、辛い思いをしています。ハッピーが臨終を迎えたのです。妻は散歩をキャンセルして10時まで、その後は私が引き受け、看板を仕上げながらハッピーの側で過ごし、4時から再び妻にバトンタッチ。私は庭仕事に当たり、哲範さんを褒めています。ハッピーは結局、11時に他界。マザーテレサを偲びながら冥福を祈りました。

 翌朝、まずハッピーの葬送。その折にキャベツを見て文明病を連想しています。次いで不用になった(ハッピーの)「通センボ」を片づけ、7時からいつもの1日に切り替えています。週末からアイトワ塾の合宿(幸せについて考える)ですから、当週はかく終わったようなものです。
 

枯山水の庭で合流したおかげで、次元の違いに気付かされました。枯山水は、プロに3次元空間のごとくに仕上げさせ、維持しようとしています。アイトワの庭は手作りで、時々刻々と生成する4次元の生きものであり、住人にとっては生命維持装置です。ですから、住人のありよう次第では(収奪農地のごとく)荒れ果てさせる恐れもあります。

午前のオヤツでは元気溌剌。午後のオヤツは、事情があって1時間ほど早めましたが、まだ悠々。このあたりから次第に疲労がたまったようで、5人の佛大生にとってはキツイ1日になりました。それは多分に、彼らの感受性がこの庭で働く意義に燃えて、躍起になりかねないからでしょう。ですからたった1つの焼き芋の甘みで、微笑を取り戻してもらえたのでしょう。


朝はパン食が続き

水島の土産の伊勢うどんを
このところ朝はパン食が続き、バラエティに富んだ「ラテ」を自宅で味わい始めています。水島さんが伊勢うどんを土産に下さり、2日続けて妻と昼食で味わいましたが、その後も楽しかった。なぜか妻は麺類のデザートにカフェラテを作り、伊勢うどんを高く評価しながら味わっていたからです。週末もパン食になり、ここまでうまく泡立てられるように腕を上げています。

麺類のデザートにカフェラテ

うまく泡立てられるように腕を上げています


即刻対策を講じました

キュウリを囲炉裏場に運んで味わっていた
畑がカラスに襲われたことを知り、即刻対策を講じました。なんとカラスは、畑で食べるだけでなく、複数のキュウリを囲炉裏場に運んで味わっていました。イノシシの時も、私の留守中でしたが、カラスの場合は、生命維持装置としての気迫さえみなぎらせると防げるのですが、この度は、例年の釣り糸を張るだけではなく、なめられないように大げさにしました。


築き直しました

堆肥を早めに活かし始めています
イノシシは、哲範さんが探した2箇所目の穴もふさぎ、その後の侵入は止まっています。そこで、堆肥の山を崩されたのを幸いに(その中心を1m余ずらして築き直すお手伝いをしてもらえたものと考えて)築き直しました。おかげで、例年(は冬野菜用の畝つくりから用いる)より堆肥を早めに活かし始めています。


看板の裏面を描き上げ

支柱に取り付けています
火曜日に看板の裏面を描き上げ、木曜日はハッピーの臨終を見守りながら6時間もかけてその支柱に取り付けています。なんと、この日からアイトワは夏の休暇に入りました。でも、未花ちゃんたちは、夏休みを月末(11日間)で切り上げることにしましたから、28日に庭の東南の角にあたりに掲げようと考えています。

たった5本のキャベツなのに、また見かねた妻が一度11匹のモンシロチョウの幼虫を捕って見せたようですが、哲範一家は虫食いにしてしまいました。なんとか早くアイトワの野菜を食べる資格を身に着けてもらいたいものだ、と願っています。それは家族が心を1つにして連携プレイを心がけることです。