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 ステイケエイションと罪と罰 17/06/11

 先週末(3日)から翌日にかけて、3つの目的をかねて徳島を、久しぶりに訪ねました。3日に行なわれたある朗読劇の観賞が主目的でしたが、ならばと「ある勉強」と「ある集録」の予定を組み込んだのです。さらに現地で2カ所の見学と2つの山の幸に恵まれ、充実した気分で日曜の夜に帰宅。この日から妻(と同姓同名)の四国の生徒さんが泊りがけで来宅。網田さんも交え、楽しい夕餉になりました。

 この朗読劇鑑賞の旅は、瞳さんに乗ってもらえ、車を出してくださることになり、ならばと、私は網田さんを誘い、初の遠出に引っ張り出しました。おかげでお二人には、わが家で前泊してもらえ、北村さんも交え、賑やかな夕べとなりました。ある勉強は「炭を活かす農業」を学ぶことであり、「ある集録」とは、剣山系傾斜地農業に対する私の期待と希望を語ることでした。北村さんとは4日の夕刻にケイタイで別れを惜しみました。思えば、ステイケエイションの真価を知る彼女に脱帽の日々でした。

 月曜日は、旅の疲れでしょうか、体力の恢復を願いながら英気を養う1日になりました。妻が前日から干し始めていたドクダミを、天日にさらした上で、シカの尻拭いです。前夜も侵入され、トウガラシまで襲われ、やむなく3度目の苗を買いに走り、植え直したのです。その後は、2種のエンドウのツルを始末し、翌日に備えました。苗床で、シカクマメの芽が出始めていたのです。

 この日は午前中を、同志社大学である用件に割く予定でしたが、なんともうまい具合にことが運びました。まず、待ち合せた人の勘違いで思わぬ読書の時間に恵まれたのです。その人を交えた大学との話しはトントン拍子で進み、1時半に帰宅。畑に出て、なんと花を付けたクロホウズキを見つけたのです。おのずとエンドウの跡の仕立て直しに力が入り、日没までに計4カ所を仕立て直し、トマトも整枝できました。畑の除草に出て来た妻も、気になっていたタマネギの収穫まで済ませたのです。この夜に、新聞をまとめ読みし、罪と罰を思い出しながら「面白くなったゾ」とほくそ笑んでいます。

 曇天で明けた水曜日は、願っていた通りに雨が降り始め、私は書斎に、妻は小夜子さんと工房にこもりました。雨は、前日仕立て直した畝の地味を刻々と慣らすがごときに降り、いつでもシカクマメの苗を植えてくださいと言わんばかりだし、水枯れ気味の庭を悦ばせました。梅雨入りだと知ったのは3人でとった夕食時です。この日、柴先生から転居先と新生活紹介の知らせがあり、妻としばし感激

 木曜日は理想の「雨上がりの1日」になりました。デイリールーチンの後は、PCである講演資料を仕上げ、畑には小夜子さんを送りだした午後に出ました。草木から雨露が消えており、土は雨で緩み、作業がはかどりました。ツルムラサキや第3次キュウリの支柱を立て、また雨で伸びたトマトの整枝。コイモやインゲンマメの畝の除草。妻は中庭の苔庭部分と方丈への通路をきれいにしました。金曜日に妻は咲子さんを2度にわたって迎え、ミシンの活かし方を伝授。私はその間に、石工となって書斎の踏み石を仕上げました。咲子さんは再訪時に慧桃君を誘い、私が遊び相手を勤めました。

 3人の来客予定があった週末も良き1日になりました。徳島で感激した朗読劇を「京都でも」の決意を伝え、賛同を得たのです。これで5人の同志を得た気分です。本格的な庭仕事は夕刻になりましたが、妻の願いを入れ、ヒノキ林の苔庭掃除。その途中で、目を早く直したいと願う出来事があったのです。
 


徳島の般若院

本堂は200人超で溢れ

瞳さんは地元紙の取材を受けた
ある朗読劇とは中村敦夫さんの一人芝居『線量計が鳴る』。徳島の般若院(同氏が得度された)で「とくし丸」の社長(一度お目にかかりたかった)が呼びかけ人で開催。本堂は200人超で溢れながら咳払い1つ生じず瞳さんは地元紙の取材を受けた。この日は、阿波踊りの何たるかも学べた。山の幸の1つは「ジャパンブルー(藍の葉)ジュース」と、2つ目は大きなタマネギやニンニクなどのいただきもの。

ジャパンブルー(藍の葉)ジュース

 


テラスで朝食

先住民にからまれていた
前泊してもらったおかげで、テラスで朝食。北村さんとはこれが最後の食事。瞳さんにもらった「主人が増やしました」とのキンギョの1匹は、先住民にからまれていたが、帰宅時には馴染んでいた。他のもらった金魚はいずれも和金。


「炭を活かす農業」を超えた勉強

不耕起表層発酵施肥栽培

 
旅は、17人が集った「炭を活かす農業」を超えた勉強に始まった。翌朝もバイケミ農法の極意・不耕起表層発酵施肥栽培に触れ、最後は吉野川を見下す農地で、40度近い急斜面でのタラ畑など、さまざまな農法を学んだ。その道中で、忌部五雲の1、村雲家を訪れ●●●、飛雲家の墓も訪ねた。さらに「今は隠居」と語る使い込んだ手の老婦人に「ねじぼしダイコン」を学び、ご接待の心を学んだ。

吉野川を見下す農地

 

急斜面でのタラ畑

村雲家を訪れ

飛雲家の墓

「今は隠居」と語る使い込んだ手の老婦人

ねじぼしダイコン

ご接待の心


オトリとして活かしたパンジー

植え直しカバーを被せた
侵入しているのは子どものシカと分かった。オトリとして活かしたパンジーのおかげだ。このイノシシ防除用ネットから首を突っ込んでついばんでいた。この前夜は、これまではシカが手を出さなかったので植えたウガラシが食べられ、その尻拭いとしてこの日、3度目の苗え植え直し、カバーを被せた。そのおかげで、トウガラシは難を逃れた。


クロホウズキ

4カ所の畝を仕立て直し

タマネギの収穫
昨年、クロホウズキを増やそうと言って、たくさん種を収穫しておきながら行方不明に。ありがたいことに自然生えが、2本育っていた。絶やさずに済んだと知り、元気を得た私は4カ所の畝を仕立て直し、トマトも整枝。妻は除草だけでなくタマネギの収穫もすませた。四国でもらったタマネギ(左上の3つ)と見比べてみて、考え込まされることしきり


マチヨイグサ

ハクモクレンが受精しなかった実
毎夜のごとく、マチヨイグサが咲き始める時期になったが、ハクモクレンが受精しなかった実を落とし始める時期でもある。今年は5000個以上拾うことになるだろう。この木が生える苔庭で、サラの落花を楽しもうと願う妻は、除草に精を出した。その余勢をかって方丈への通路も仕上げた。私は、第二の科学よろしく書斎への踏み石を仕上、畑はすっかり支柱だらけの夏姿になった。

この木が生える苔庭

方丈への通路

書斎への踏み石

畑はすっかり支柱だらけの夏姿


カラスにキュウリを襲われ

ヒノキ林の苔庭

方丈の濡れ縁からも眺めた
シカに気をとられていた隙を狙われたかのごとくに、カラスにキュウリを襲われてガックリ。だが夕刻に、ヒノキ林の苔庭掃除をし、方丈の濡れ縁からも眺めたが、その掃除中に目を早く直したいと願う出来事があり、半時間ばかりだが妻と良い時間を持つことができた。